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アップデート2010年7月1日


My Studio in Progress 

1999年に会社を辞めて独立した。一人でやるとなると自由に使えるスタジオもままならない。ちょっとした手直しや試聴にも困る。「やっぱ会社にいるといいよなー。何でもあるんだから....」なんて言っても始まらない。で、結局「My Studio欲しい」となる。

今までプロ用のスタジオプランニングは何度もやってる。自分のスタジオって事は妥協無く理想的なのを創れるハズ。だがそうはいかない。なにしろ全部自分のお金。あるだけしか使えない。小室さんじゃあるまいしSSLに3348なんてスタジオは望むべくも無い。自宅プライベートスタジオというかむしろワークルームだろう。さてどうしたもんか。まず少なくとも良好な試聴環境は必須。でも防音や音響処理までやるとそれだけで最低300万は覚悟だ。で、一般家庭を想定した試聴環境(防音なし。近所迷惑にならない程度の音量。深夜作業は極小さい音なら可。)がスタートとしては現実的か.....。

サラリーマンミキサーだった頃から持っていたProToolsを核になんとかワークルームをスタート、オープン当初は結婚した娘が残して行った勉強机を流用してみたがコレは最低。すぐ没にして巨大テーブルを自作、左右に標準ラック付き、さらにキーボードとマウスは引きだし式にした。使い勝手は最高だ。メイン機材、現在はProTools-HD2、望めば192Kサンプリングでの作業も可能。理論上はプロ用のスタジオにある3348よりはるかに良い音で録音再生が可能。理論上はと言うのは秀逸なアナログ回路を持つ3348はそのへんの24ビット96Kマシンとタメをはれる実力を持っているからだが、現行のProTools-HD192Kはコレを越えた素晴らしい音だ。

「My Home Studio」(Mu-sWork Room)もふと気がつくと10年経っていた。10年を経てまだ「in Progress」ではあるものの、日々の作業に於いては僕にとっては何処よりも使いやすい部屋になってきた。場所を食うエフェクターや楽器類もプラグインへの移行でずいぶんと減り、ラックの中もすっきりしてきた。オープン当初の「次はやはり防音かな?!」計画は取りやめた。防音はお金もかかるし、スペースも狭くなる。自宅スタジオで仕事する問題点は他にもいくつもある。外から来る人達用の駐車場や居心地の確保も中々厳しいし、共同住宅(マンション)ゆえ既存回線以外の通信環境の附設もままならない。(最近やっと100Mの光回線になったが....)

ただし、いくつかの仕事はわざわざ外部のスタジオを借りてやっている。スタジオで使う標準的なマイクはだいたい持っているので唄も自宅で入れられない事もないが、やはり外のスタジオを借りる。諸問題まるごとクリアするとなると自宅ごと変えないとならないので敷居が高い。...と言う訳でMu-sWork Roomでは一般家庭の常識的なボリュームで仕事をする。締め切りが近づいていよいよになると夜はヘッドフォン、仕上がりの確認はCDに焼いて車で流しながら爆音試聴。

本当は外の旧態然のでかいスタジオで仕事をするのが好きだ。良い音のする部屋、SSLのコンソールと良好なモニターのある居心地の良いスタジオで仕事をして、ちょっとした手直しや、いざとなれば完全なミックスを自宅でも出来る。そういうスタンスが理想だ。

2009年、僕の古巣のエピキュラススタジオが30年余の歴史に幕を閉じた。2010年にはヤマハ音楽院のスタジオも閉鎖。親友のエンジニアが社長を務めるEMIスタジオも6月で閉鎖。他にもここ1〜2年でいくつのスタジオが亡くなった事か!!生命維持装置を外せば5分で絶命ってスタジオもゴロゴロある。本当に困った状態だ。今もし手元にまとまったお金があれば昔の10分の1,いや30分の1のお金で豪華スタジオを手に入れる事が出来る。それも、今ではとても手に入らないようなビンテージマイク一式付きで.....。お金が有って「豪華 My Home Studio」をご希望の方は今がチャンス! 僕にご相談下さい。

「My Home Studio」の変遷は以下。

     
 
 
 

1999年Mu-sWork Roomスタート

この頃のテーブルは結婚した娘が残して行ったフツーの勉強机。スピーカー台は手作り。モニターはまだ一つだけだが当時はまだまだ珍しかった高価なApple Studio Displayの初期型

2005年頃のMu-sWork Room

テーブルは自作の大型に、スピーカー台も作り直した。モニターは左側に第2世代のApple Studio Display(グラファイト)を加えたヂュアル構成。右側は映像モニターとしても使える。

2010年のMu-sWork Room

だんだんといろんな機材を省略してデスクトップまわりもすっきりしてきた。ただしモニターは随分大きくなり(23インチ + 17インチ)、ウインドウズパソコンも導入。

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オープン当初は一番右側、リムーバブSCSI U2WHDドライブベイを装着した9600改だったがクイックシルバーのG4/877、パワーブックG4/677という構成に変更
オープン当初は初期型の888I/O(16ビット)だったが、3年で2度のアップグレードを経て192I/Oが出ると同時に変更!!スペックは劇的に向上した。
2004年10月、メインPCをG5(2,5GHz Dual)に移行。2010年7月現在、未だG5は現役だ!変化の激しいパソコン業界で未だ生き残ってるって凄くない?!
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これから自宅スタジオ(ワークルーム)を計画中の人、以下、ご参考に.......なるかな?

どの部屋を使うか?自宅内でワークルームに使えそうな部屋の条件は?

部屋が決まったらレイアウト。

音響障害は充分考慮!

試聴用再生機材の選定。カセットはやっと外せる時代が来たがMDは必須?

椅子はケチってはダメ。お薦めはア-ロンチェア。

ストレイジ、ユーティリティスペースも重要

メイン機材:コンソールは本当に必要か?(メーカー各社リンクも有り)

機材リスト(In Progress)

マイク、DIなど (In Progress)



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