打ち込み |
音楽制作において生楽器による演奏と相反する演奏形態が打ち込みである。打ち込みは大きく分けると3つの方法がある。
1)専用シーケンサーを使用する
2)パソコンとシーケンスソフトを使用する
3)キーボード等、楽器本体に内蔵されたシーケンスソフトを使用する
かつて打ち込みの黎明期にはローランドのマイクロコンポーザー、MC4、MC8など専用シーケンサーを使用し、CVとGATEでコントロールするしかなかった。(ちなみにその前はパンチテープ)その後MIDI規格が立ち上がり、ヤマハ、ローランドなどから専用シーケンサーがリリースされ、これを使用するケースが多く見られた。1995年頃まではプロの間でもパフォーマー、ビジョンなどパソコンとソフトウェアを使う人と専用シーケンサーを使用する人が半々くらいでごくまれにキーボード等、楽器本体の内蔵シーケンスソフトを使用するミュージシャンもいた程度。95年以降はパソコンとシーケンスソフト派がメインストリームになり、DTM機材も秀逸なものが多くリリースされた。2000年頃からAudioも扱えるシーケンサーが主流となりMIDI楽器だけでなくVocalやギターなども録音可能になり、一気に宅録環境が進展した。
ちなみに私はMC4から始まり、パフォーマー(バージョン1)を使い倒した。バージョン2の後半からだんだんと機能が強化されたがパソコンの性能が追いつかず一時は「重い」のをきらってわざわざバージョンを落として使用するような頃もあった。今ではデジタルパフォーマー(DP3とDP4)を使用しているが「重い」と感じる事はまず無い。(パソコンはマックG4-876、パワーブックG4-677(OS9.2)、パワーブックG4-867(OS10.3))
私感だが、もうこうなってくると専用シーケンサー(ハード)や楽器本体に内蔵されたシーケンサーの出番はなく、パソコン+ソフトしかないだろう。
何が必要? |
1)シーケンスソフト:私がお奨めするのはマークオブザユニコーン社のデジタルパフォーマー。マック専用ソフトでOS9環境の場合はDP3、OS-X環境の場合はDP4。ウィンドウズでもキューベースなどは魅力的なプラグインが多く存在するが私はマック派。ウィンドウズの悪口言ってもしょうがないのでどうなのかはウィンドウズユーザーに聞いて下さい。で、マックの場合、MIDIが主でAudioが従の場合はデジタルパフォーマー、Audioが主でMIDIが従の場合はプロツールズLEという選択肢もある。
2)MIDIインターフェィス:マルチポートタイプのMIDIインターフェィスがお奨め。私はUSB接続の1Uハーフラック、4イン6アウト仕様MOTU microexpressを使っている。8イン8アウトのMOTU のMIDI Time Peaceシリーズはデファクトスタンダードだと思う。MIDI Time Peace AVを使う人が多い。複数使用することも可能。
3)Audioインターフェィス:MIDIだけでなくAudioも使う場合、さまざまなインターフェィスを使用可能だが、896や828など、ファイヤーワィヤーで接続できる機種だとパワーブックでも使えて便利だ。
4)音源:ハードウェアとしてのシンセサイザー(鍵盤付きやラックタイプなどさまざま)とソフトウェア音源、サンプラー(ハードウェアタイプとソフトウェア方式両方有り)。最近のシンセはほとんどがマルチティンバータイプでドラムやベースも含むさまざまな音を出す事が可能。DTM用の音源モジュールでも驚くほどバリエーションに富んだ音を出す事が可能。私はラックマウントタイプのMU100を使用している。MU1000とかMU2000(ハードオフあたりなら6万円前後)、もしくはローランドのSC8850あたりも良い。コルグはTRITONをはじめ良い製品が目白押しだ。だが一番の勧めはソフトウェア音源(プラグイン)。オルガンやプロフェット5,オーバーハイム、CS80などかつての高価なシンセをエミュレートしたものが比較的安価で購入可能。また、最近の音作りにはサンプラーは欠かせない。新規に購入するなら値段の面も性能面も絶対ソフトウェアサンプラーが有利。もっかのお勧めはまちがいなくMachFiveこの値段でこの機能。絶対買いダ!!
5)MIDIキーボード:MIDI OUTがついてればなんでもいいっていえば何でもいいんだケド、コルグのmicroKONTROLは欲しい!
何から学ぶ? |
まずは何がどうつながっているかを定義するソフト、OMSやFreeMIDIを理解するべきだろう。定義したとおりにMIDIインターフェィスとパソコンをUSBで接続。MIDIキーボードからMIDIインターフェィスへMIDIケーブルを接続。MIDIインターフェィスの出力からそれぞれの音源にMIDIケーブルを接続する。
次にそれぞれの音源のAudio出力からAudioインターフェィス(またはミキサー)までケーブルをつなぐ。Audioインターフェィス(またはミキサー)の出力はアンプとスピーカーにつないで音を聞けるようにする。
シーケンスソフトを立ち上げてMIDIトラックを一つ作り、入力をMIDIキーボードに設定、出力を音源に設定し、RecReadyにする。Audioトラックを一つ作り、入力をAudioインターフェィスの入力1&2に設定、出力をAudioインターフェィスの出力1&2に設定、RecReadyにする。出力1&2からアンプに繋ぎ、アンプの出力からスピーカーに接続する。
MIDIキーボードを弾けば音源が発音し、シーケンスソフトのMIDIトラックのメーターが反応するハズ、同様にAudioトラックのメーターも振れてスピーカーから音が出るハズ。
さぁコレで準備は完了だ。
実際打ち込む際のTIPSはMIDIデータの販売で知られるアイデックス社のホームページにある打ち込み講座がわかりやすい。
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