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□超初歩からのProTools入門 


「みんなProToolsだしぃ、買ってみたものの、何がどうなってんのかさっぱり」超初歩から勉強したいけどどうしたらいいかもさっぱり....とは言え1からインストラクション読むってのもなんだかなぁ。以下はそんなミュージシャンの為のプロツールズ超初歩講座。1200ページ近くあるインストラクション(Reference Manual)をざっくり100分の1以下にまとめているのでかなり省略している。より詳しくあるいは正確な情報を知りたい場合はちゃんと本家発売元AVID社純正インストラクションを読む事をお薦めする。


目次 iLok  01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 ・・・・・


<何から手をつけるか?>

「MIX WindowもEDIT Windowもひととおり何とか理解出来た気がしてきたとして、自分の作品をレコーディングするとなるとまず何からやればいいの?」......うむむむむ、やり方は千差万別、自由自在に....ってのが実は一番難しい。

 

まずひとつのやり方として、その曲がテンポも拍子も構成もある程度出来上がってるって場合のやり方を解説する。

仮に作品のテンポは123、4分の4拍子で途中のテンポチェンジは無し。イントロが8小節、Aメロが8小節、Bメロが8小節、サビも8小節、その後4小節のバンプがあって2コーラス目のAメロが8小節、Bメロが8小節、サビも8小節、間奏が16小節あって間奏開けは3回目のサビが8小節、その後エンディングが8小節って構成だったとしよう。

1)ProToolsを立ち上げ、新規セッションを作成(01を参照)

2)編集ウィンドウのメインカウンターを小節表示にする。(下向きの三角印をクリックして選択)

3)編集ウィンドウのタイムライン上部にテンポ、拍子、マーカーを表示してテンポと拍子を打ち込む

下向きの三角印をクリック テンポの横の「+」を押す。 拍子の横の「+」を押す。
     
マーカー。テンポ。拍子にチェックを
テンポを入力
拍子を入力
     

 

4)カウント分2小節を考慮してカウンターに3小節目の1拍目000と入力してマーカーの所の「+」を押すと「新規メモリーロケーション」のダイアローグが出てくるので青く反転している「名前」のところに「INTRO」と入力する。

マーカーを打ちたい場所を入力
マーカーの名前を入力
黄色いマーカーが打たれる
     

 

5)イントロが8小節その次がAメロなので3+8で11小節目を指定して「+」を押して「1A 」、Aメロが8小節、次がBメロなので+8して19小節目に「1B 」、同様にして曲終わりまでの主要な箇所にマーカーを打つ。GRIDモードでPlaybackしながら打ちたい場所で「Enter 」を押す。って手もあるがテンキーのついていないMac Book Pro等では別にキーボーどを繋がないと出来ない。ナッジで+キーを押して1小節ずつ先送りするのも 同様に出来ない。

6)AUXとAudioのモノの「新規トラック」を作成しAUXトラックに「クリック」をインサート、AUXトラックの出力を任意のバスにアサインしてAudioトラックの入力を同じバスに設定する。(03を参照)

7)あたまからTitle endまでを選択してCLICKを録音する。

8)クリックを入れた後でガイドメロ(またはガイドコード)を入れるのか、ベースやドラムから入れるのかは好みだが、マーカーやテンポの感じが思い通りかどうかのチェックを含めてガイドメロとガイドコードを先に入れてみるってのがお薦め。

まずはMidiとAUXとAudioのステレオの「新規トラック」を作成しする

AUXトラックに「Mini Grand」をインサート、AUXトラックの出力を任意のバス(今回はテキトーに17と18)にアサインしてAudioトラックの入力を同じバス(17と18)に設定する。Midiトラックの出力は「Mini Grand」を選択する。(ソフトシンセを先にインサートしないと出力のリストに出てこない。尚、Instrumentのリストにたくさんの楽器が表示されているが僕のマックの場合、サードパーティ製のプラグインを後から入れている為でつるしのProToolsだと「Mini Grand(ピアノ)」「B33(オルガン)」「Structure Free(各種楽器)」くらいかもしれない。 

どってことのない事にも妙に凝るのが超初心者の真骨頂。トラック(チャンネルストリップ)毎にに色を付けるにはカラパレットの中の小さなスイッチ(画面カラーパレットでカーソルのある場所)をオンにすると選択されているチャンネルにカラーが適用される。複数選択するには「シフト」を押しながらトラックネームのところをクリックすると複数のトラックが同時に選択され、白地に青文字になる。(飛びとびで選択するにはComandキーを押しながらクリックする)
カラーはトラック以外にも波形やグループを選択して色を変える事が可能。


Midiの打ち込みには手弾き入力だったりステップ入力だったり,また,その中でもいくつか方法があるが、まずは鍵盤をつないで手弾きで入力してみる。

Audio インターフェィスによってMidiの入出力がある物とそうでないものがある。(ほとんどのAudio インターフェィスはMidiの入出力がついている)RME Fireface UCXは2系統のMidi入出力を搭載している。digi003やM-AudioのインターフェィスもMidi 入出力付き。ついていないのはdigiのハイエンド系、たとえばdigi 192 i/o とかは純粋なAudio インターフェィスでMidiは全くついていないので我が家ではMidiインターフェィスとしてMOTU micro express をつないでいる。

手弾き入力に使う鍵盤だけならMidiインターフェィスも不要でUSBをつなげば良いってものも多い。いずれにしても鍵盤を使用する場合は物理的になにがしかのケーブルをつないでパソコン側とデータのやりとりが必要になる。

1)鍵盤とマックをつなぐ

 

2)Audio Midi 設定

Dockの中にあるAudio Midi 設定を立ち上げる。Dockの中に見当たらない場合はアプリケーションフォルダの中にあるユーティリティフォルダからAudio Midi 設定を探して立ち上げる。Audio Midi 設定のウィンドウからMidiウィンドウを開く。自動で認識されている場合は画面に表示される。自動認識されていない場合は手動で「装置を追加」を押して必要な情報を入力する。インターフェィスがあるハズなのに透き通るように表示される場合は電源が入っていないかケーブルの接続がNGなので再度チェックする。複数のmidi機器が表示されている場合、どこの出力からどこの入力につなげるかを書き込む。それぞれの「装置」に内向きと外向きの矢印があり内向きが入力、外向きが出力なのでそこをクリックしながらドローしてつなげば線がひける。入力同士、出力同士をつないでも線は引かれない。

Audio Midi 設定はこんなアイコン
Midi設定画面
Midiインターフェィスがグレーアウト

ちなみにほとんどの記述はマックを対象にしている。ウィンドウズ版のProToolsを買った人はマニュアルを読破して欲しい。(ウィンドウズを使うくらいならマニュアル読破などどってこと無いハズだ)

 

3) Midi トラック

Audio Midi 設定が済んだらProToolsをMixウィンドウにしてMidiトラックの録音ボタンを押す。録音ボタンが赤く点滅、フェーダーのつまみも赤くなる。

ここまでの設定が正しければMidi キーボードを弾いてみるとフェーダーの横のレベルメーターが振れるハズだ。

次にMidi トラックの出力を「Mini Grand 1」にする。(どのトラックにもMini Grandがインサートされていないと選択肢に出てこない。複数トラックにインサートされてる場合は 「Mini Grand 1」「Mini Grand 2」 など複数表示される。

Midiトラックの録音ボタンを押す
レベルメーターが振れる
「Mini Grand 1」を選択

「Mini Grand 」を表示させてMidi キーボードを弾いてみると「Mini Grand 」がインサートされているAUXトラックもフェーダーの横のレベルメーターが振れる。さらに、録音用のAudioトラックの録音ボタン(もしくはインプットボタン)を押すと 録音用のAudioトラックのレベルメーターも振れて音が出る。「Mini Grand 」に表示されたつまみを動かして好みの音に調整する。ちなみに画面上の鍵盤をマウスでクリックしても音は出る。

   

これにて準備完了!!!!!

(実はAUXトラックなんてナシでいける「インストゥルメントトラック」ってのもあるんだケド、超初心者はシンプルに信号の流れを理解する事も必要なので今回はこのトラック構成で。)


まずはとりあえず1コーラスだけ録音してみよう。頭2小節分クリックを聴いたらイントロ,メロだけならさらに8小節待たなきゃいけないのだがとりあえずなにがしか弾いておこう。(イントロはあとでやりなおせばいいので...)また、この時点ではAudioトラックのレベルとかは全く気にしなくて大丈夫。ホントはAudioトラックは「インプット」にしておいてMidi トラックのみ録音してもいいが、ちょっと古いバージョンのProTools LEだと「インプット」機能が無いので.....。

 

どの種類のトラックも「トラックビューイングセレクタ」をクリックしていくつかの選択肢から好きな表示が選べる。Midiトラックの場合、デフォルトだとクリップ、どの音をどこで鳴らすかはノート表示、どの音がどういう強さで鳴ってるかはベロシティ表示で見れるし編集が出来る。

デフォルトではCLIP表示
Note表示だとこんな
ベロシティ表示だとこんなだ
     

 

プルダウンメニューの「ウィンドウ」から選択すると「MIDI エディタ」「楽譜エディタ」「MIDI イベントリスト」などの別画面でもチェックしたり編集したり出来る。

 

「MIDI エディタ」表示は よくあるピアノロール、「楽譜エディタ」は弾いたデータがそのまま譜面表示され楽譜内の音符を直接クリックして移動出来る。譜面に強い人はコレ。 「MIDI イベントリスト」は昔から打ち込みやっててパフォーマーとかで慣れてる人はとてもわかりやすい。ただし、ProToolsの場合、解像度は8分音符1つが480ティック。 (ちょっと前まではパフォーマーなどほとんどのソフトで4分音符1つが480ティックだった)

MIDI エディタ表示
楽譜エディタ表示
MIDI イベントリスト
     

 

どうやって編集するかの前に、プラグイン音源じゃなくて外部のMidi音源を鳴らす場合のセッティングも知っておこう。我が家にはプラグイン音源もかなりの数があるが、ハードウエア音源、KORGのRADIASもある(残念ながらすでに生産終了)。このシンセ、普通に使えそうなエレピやオルガンなんてのは一切入っていない。そのかわり結構過激なユニークな音がたくさん入っててしかもプリセットから大幅にエディット出来る。僕のお気に入りはA15やE15。

 

Midiトラックのアウトプットを内蔵プラグイン音源じゃなくてMidi インターフェィス(またはMidi のついてるAudioインターフェィス)僕の場合はFireface UCXの任意のポートに設定する。

   

楽器とインターフェィスの入出力のMidi ケーブルをIN/OUTともに接続する。

楽器のオーディオ出力からインターフェィスの入力にケーブルをつなぐ。(楽器店やサウンドハウスで売ってるフォーンフォーンケーブルと呼ばれるケーブルで,ギターやベースとアンプをつなぐケーブルと同じ形状のもの。)図ではINPUT 1&2につないでいるが、3&4でも、インターフェィスの背面につなぎたければ INPUT 5&6でもOK。(別ページでそのうち説明するが、楽器からデジタルアウトが出ていればデジタル接続も可)

Audio Midi 設定を開いてIN/OUTともに接続する。

 

外部の音源を鳴らすとなるともはや内蔵プラグイン音源は不要なので先程使用したミニグランドをインサートしたAUXトラックは「トラック削除」しても良いが、万が一やっぱ使うって可能性もある。ただ、そのままセッティングをキープしてるだけでもCPUパワーをくわれてしまうので、「非表示&オフ」にしてしまおう。トラックネームの所をControlキーを押しながらクリックすると選択肢が表示されるので「非表示&オフ」にしてそこで離すと「非表示&オフ」になる。

Audioトラックのインプットは今度はバスではなくインターフェィスの入力INPUT 1&2を選択するが、3&4でも、インターフェィスの背面につなぎたければ INPUT 5&6でも.... 実際にケーブルをつないだ場所を指定する。

   

2つの画面左上の「トラック」のところを見て欲しい。左は「表示&オン」、右は「非表示&オフ」、表示されてる時はトラックネームの左側に丸印が表示されている。またオフに鳴ってるトラックはトラックの名前が斜体で表示されている。再び表示させる場合はトラックネームの左側をクリックすると再表示可能だ。

 

 


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