□超初歩からのProTools入門
「みんなProToolsだしぃ、買ってみたものの、何がどうなってんのかさっぱり」超初歩から勉強したいけどどうしたらいいかもさっぱり....とは言え1からインストラクション読むってのもなんだかなぁ。以下はそんなミュージシャンの為のプロツールズ超初歩講座。1200ページ近くあるインストラクション(Reference Manual)をざっくり100分の1以下にまとめているのでかなり省略している。より詳しくあるいは正確な情報を知りたい場合はちゃんと本家発売元AVID社純正インストラクションを読む事をお薦めする。
目次 iLok 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 ・・・・・
<Edit Windowの解説>
EDIT Windowはタイムライン上に音を波形表示して録音された状態を表示したり、拡大して細かくチェックしたり、縮小して全体を俯瞰したり、切ったり,貼ったり、クロスさせたり、場合によっては逆転再生させたりさまざまな編集を行う。また、どこからどこまで再生するかとか、テンポや小節を管理するのもこの画面。
まずは表示される波形の大きさを自由に変えてみる。
Edit Window左上の方(赤い丸でかこった部分)にZoomerのボタンがあり、以下右側に記載した機能がある。また、その下に5つプリセットボタンがあり、縦横とも拡大したり縮小したりした現状のスケールをメモリー出来る。(プリセットボタンをCommand+クリックで記憶)
右上の図のZoomerでも操作可能だが、ショートカットとして" R "で横方向に縮小し、" T "で横方向に拡大する事も出来る。Google Earthで世界地図からどんどん拡大して自宅を見るように、音の波形も拡大すればサンプル単位の波形も見る事が可能。もしスクロールホイールのついたトラックボールを使っていればOptionキーを押したままスクロールホイールを回せば任意の大きさに簡単に調整出来る。
" R "で横方向に縮小 " T "で横方向に拡大ただし、" R "と" T "のショートカットが有効である為には以下のマークに色がついてなければならない。何かの拍子でそこがグレーになってる場合はそのシンボルをクリックすると色がついて有効になる。
Zoomerを操作して縦方向に縮小したり拡大する事が可能。もしスクロールホイールのついたトラックボールを使っていればOptionキーとShiftキーを押したままスクロールホイールを回せば任意の大きさに簡単に調整出来る。
を回すと
波形を縦方向に縮小 波形を縦方向に拡大
トラックの左端境界あたりにカーソルをおいてクリックするとトラック幅を選択するリストが現れ、トラック毎に縦方向に縮小したり拡大する事も可能。必要なら全画面表示も出来る。この場合トラック幅は変わるが波形は元の縮尺を維持する。
トラック幅を小さく表示 トラック幅を普通に表示 トラック幅を大きく表示
編集ツールの中でもよく使うのが以下の3つのツール、またはこれらを統合したSmartToolだ。
まずはセレクターツール。任意の場所にカーソルをおいてクリックするとそこが再生時のスタートポイントになる。また、任意の範囲をクリックして選択するとその範囲を再生したりその範囲だけを録音したり、そのポイントで「コマンド」+ 「E 」を押すとクリップを分割する事が出来る。
再生スタートポイント設定 選択範囲設定
トリマーツールは曲頭やクリップのスタートポイントやエンドポイントを移動したりやカットしたりする。
クリップのスタートポイント クリップのエンドポイント
グラバーツールはクリップをつかんで時タイムライン上を移動したり別のトラックに移したりする。オリジナルを残してコピーを移動させる場合はoptionキーを押しながらグラブして移動する。
タイムライン上を移動 別のトラックに移動
スマートツールはカーソルを置く位置(上の方とか下の方とかクリップの端の方とか)によって上記3つのツールを自動で切り替えるのとフェードやクロスフェードツールにも変身する。クリップの端の上の方にカーソルを持って行くとカーソルがフェードのシンボルに変わる便利なツール。
頻繁に使う訳ではないがスクラビングやペンツールによるデータの直接書き込み、または修正も可能。
編集モード
クリップ(リージョン)を移動したりコピペで配置したりする際にどのように配置されるかは編集モードによって異なる。EDIT Window 左上に4つの編集モードが選択出来る選択ウィンドゥがある。
現在すでにあるクリップの左側にドロップすると新しくドロップしたクリップは右側の既存クリップ左端にくっつく。右側にドロップすると左側の既存クリップのすぐ後にぴったりくっつく。いくつかのクリップが存在する場合(またはひとつのクリップの中で範囲を選択した場合)、左側のクリップ(または選択範囲)を削除すると右側のクリップはダルマ落としの様に左側に詰まる。
SPOTモードでクリップをクリックすると「スポットダイアログ」が開くのでそこの「タイムスケール」に時間だったりタイムコードだったり、小節だったりを選択してスタートポイントを打ち込む。
クリップの移動を試行錯誤して元の場所がわからなくなった等の場合は「オリジナルタイムスタンプ」の上向き矢印をクリックすると元の位置が入力される。
タイムライン上の任意の位置にクリップを配置出来る。クリップの配置もさることながらクリップ頭を編集する様な時にも自由な位置にカーソルを置けるし編集しても他のクリップの位置も変わらないのでデフォルトのモードはコレで、何かある毎に他のモードに切り替えて使うのがお薦め。
設定したグリッド(時間だったりタイムコードだったり、小節だったり)に吸着するように配置。
MIDIを使わないでAudioのクリップでビートを作って行くような場合はこのモード。
曲を聴きながらちょうど小節あたまにマーカーを打つ時にもこのモードが便利。
グリッドモードには絶対グリッドと相対グリッドモードがある。相対グリッドモードはクリップが今ある位置とグリッドの関係を維持しながら別の場所に移動するような場合に使用する。→中級者向け
グリッドとナッジ
タイムライン上のトラックにグリッドを表示(非表示)するにはグリッドボタンを選択(または選択楷書)する。
左の画面では選択解除されている状態。グリッドもナッジも小節や音符単位、分秒、タイムコード、フィートなど基準値を設定可能。
タイムラインの一番上に表示されている数値はメインのカウンター表示が小節表示になっていれば小節毎に、分秒表示になっていれば分秒毎に表示されているがグリッドはそれとは別に設定出来る。
その最低単位は左記のチェックが入っている数値になっている。
グリッドウィンドウの右端にある下向きの三角形にカーソルをあわせてクリックすると選択肢が表示されるので選択して(反転させて)そこで離せば新しく設定される。
トランスポート
EDIT WINDOW上にも表示されているが、それとは別に「ウィンドウ」から「トランスポート」を選択すると別ウィンドウで表示出来、シンプルなものから詳細の表示まで可能。下図では小節単位の表示だが「メインカウンター」で分秒表示に設定すれば分秒表示になる。
レコードボタンの右側にある2つの四角い枠はインジケーターで、上が 「どこかのトラックが録音待機状態の時は赤く表示」、下は 「どこかのトラックがインプット状態の時は黄緑で表示」
ウィンドウのメニューをクリックする事で「最小限」の表示からフルに拡張したカウンター、 さらに
「MIDIコントロール」も表示可能。左の図では省略しているが、 「MIDIコントロール」には拍子やテンポ、カウントオフやメトロノームの設定等が表示される。
カウンター
カウンターと編集位置インジケータはライムラインのどこに選択範囲があるかを示す。自動遅延補正がオンになっている時は赤い字でDly と表示される。
ルーラー
基本は「小節 拍 」「分秒 」「テンポ 」「拍子 」「マーカー 」くらいを表示するのが一般的。何を表示するかは一覧から選択可能(右図の左上、「小節 拍 」のすぐ左にある下向き矢印をクリックして選択する)。右の図中では全部表示されてる状態。「小節 拍 」の欄にある下向きの水色の矢印とその下の白い線が今設定されてるスタート位置。好きな所をクリックすればそこがスタート位置になるが、編集モードがグリッドモードだと一番近いグリッドに吸着される。メインカウンターに数字を打ち込んでスタート位置を変えると水色の矢印とその下の白い線も追従して新しく指定された位置に表示される。
目次 iLok 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 ・・・・・
このページ気に入ってくれた方はご自由にリンクを張って下さい。
ご質問、コメントやご助言はmu-@mu-s.comまでお願いします。