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□超初歩からのProTools入門 


「みんなProToolsだしぃ、買ってみたものの、何がどうなってんのかさっぱり」超初歩から勉強したいけどどうしたらいいかもさっぱり....とは言え1からインストラクション読むってのもなんだかなぁ。以下はそんなミュージシャンの為のプロツールズ超初歩講座。1200ページ近くあるインストラクション(Reference Manual)をざっくり100分の1以下にまとめているのでかなり省略している。より詳しくあるいは正確な情報を知りたい場合はちゃんと本家発売元AVID社純正インストラクションを読む事をお薦めする。



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<音を出してみる>

早く楽器を繋いでみたいのはやまやまだろうが、まずは手始めに 「Aux 1 」のトラックに発振機(SignalGenelater )をインサートして音を出してみる。システムのチェックをオシレーターの信号でやるのは基本。

で、5つある窓の何処でも良いが、とりあえず一番上をクリックする。

使えるプラグイン(機材 )のリストが表示されるので、カーソルを動かして反転してる場所をクリックして選択する。以下の例では僕のマックなのでたくさんのプラグインが表示されているが普通に購入したばかりの状態だと各カテゴリーでそれぞれ数個のプラグインしか入っていない。好みと用途と懐具合を勘案して買い足す。

発振機(SignalGenelater )を使いたい場合は、プラグイン> Other > SignalGenelaterで選択する。SignalGenelaterは新たに購入しなくてもデフォルトでインストールされている。

発振機(SignalGenelater )がインサートされ、1KHzのサイン波が-20dbのレベルで発振しレベルメーターが-20dbのレベルで点灯する。

レベルメーターが-点灯してる状態でオーディオインターフェィスから1KHzの「ピ〜〜」という音がする場合としない場合がある。音がしない場合、まずは「プレイバックエンジン」をチェックする。(仮に一発で音が出たような場合も念のためチェックしといた方が良い)

設定からプレイバックエンジンを選ぶとプレイバックエンジンの設定画面が現れる。一番上に現在選ばれているプレイバックエンジンが表示されているが、そこをクリックすると現在使用可能な選択肢が出て来る。オーディオインターフェィスがつながっているにもかかわらずここに現れない場合はケーブルを確認、それでもダメな場合はインターフェィスに対応したドライバーをインストールし直す。以下はプレイバックエンジンが「内蔵出力」になっていたためRME社の「Fireface UCX」に設定し直してる所。

Fireface UCX (シリアルナンバー)にカーソルをあわせ(反転表示させて)クリックすると以下の画面が出てくるので「はい」を押す。

「はい」を押すとセッションは一旦SAVEされミックスウィンドウも編集ウィンドウも閉じて以下の画面だけが表示される。びっくりしないように!!

とりあえず、細かい設定はおいといて、一番上のプレイバックエンジンに「Fireface UCX 」が設定されている事を確認して「O K 」を押す。

以下は読み飛ばしても問題無いが一応ざっと説明すると、

H/W バッファサイズは大きくするとレイテンシー(音の遅れ)は増える。1024サンプルって事は、もしセッションがCDと同じ44.1KHzのサンプリング周波数のものなら44100分の1024秒....つまり約43ミリ秒遅れる。
H/W バッファの値は大きい程安定動作するのでミックスなどプラグインや複雑な処理を多様するがレイテンシーはどうでもいい場合は1024サンプルで、演奏者がいる収録の場合は128サンプルとか256サンプルにしておけば遅れは数ミリ秒なので演奏上たいした支障は無い。たとえば、2人でタイミングをあわせて同時に手をたたいてうまくタイミングがあった時は「パン」とひとつに聞こえるが、タイミングがちょっと狂うと「パン、パン」や「パ、パン」と聞こえる。普通の人の耳だと15ミリ秒以上ズレると2つに聞こえ、15ミリ秒以内だとひとつの音に聞こえる。遅れがその半分以下ならほとんどの場合は演奏上支障が無い。
尚、実際には使用するインターフェィスによってさらに遅延が加わるのでH/W バッファサイズの数値よりも音は遅れる。

ただしレイテンシーを気にしてH/W バッファサイズを小さくした状態でプラグインを多用するとCPUオーバーロードエラーが発生する確率が増えるので注意。

ホストプロセッサは使用しているMACのグレードにより使える数が異なる。当然の頃ながら多い程処理能力が高いので普通は選択出来る最も大きな数に設定する。ただし、サードパーティのソフトシンセとかによってはプロセッサの数を1にしないとエラーになるものもあるので注意。(使ってみてダメだったら1に設定)

CPU使用限度は95%でOK。ただし、ウラ面で同時に別ソフトを走らせ何か時間のかかる処理をしてるような場合はどちらが重要かを勘案して割合を決める。最低の場合は40%でもProToolsは動く事は動く。

ホストエンジン:再生/録音中はエラーを無視のチェックボックスにチェックが入ってる場合は仮にエラーが発生してノイズが出ようともそこで録音状態が解除になったりストップしたりしないで録音(再生)状態を維持するという意味。

遅延補正エンジンは、ナシ、ショート(1023サンプル)、ロング(4095サンプル)、最大(16383サンプル)から選べる。動作の重いいプラグインをインサートする際には必須(自動でプラグイン処理による遅延を補正してくれる)。って言うよりミックス時には必ずオンにする。たかが数サンプルでも各トラックがズレてると発音タイミングもさることながら、(位相のせいか)音がめちゃめちゃ悪くなる。
トラッキング時には使用しないという人もいるが、REC Readyにするとそのトラックの自動遅延は勝手にゼロになるのでオンのままでも良い。ただし、この自動遅延補正機能のオンオフとは関係無しに、インサートされたプラグインの分の遅延+H/W バッファによる遅延+αの遅れは常にあるので、これを伴ってモニターしながら演奏する事になるととても演奏出来ないので録音するトラックとマスターフェーダーにはトラッキングやオーバーダブの時はプラグインはインサートしないってのが正解。

そもそも自動遅延補正機能とは何かと言うと、各トラックでルーティングやインサートされたプラグインによって処理に時間がかかったり、あるいはデータを先読みして処理する為にわざわざ一定量バッファリングして(結果的に発音を遅らせて)処理するケースがあり、遅延量もまちまちなので、全部のトラックのうちで最も遅れているトラックにあわせて他のトラックもそれぞれ同じタイミングで発音するように遅らせて再生する機能。

ディスクキャッシュサイズは使用するマックにどのくらいのメモリーを積んでいるかによるがメモリー搭載量の半分程度(ただし最低でも512MBくらい)にしておけば良い。5400回転の内蔵ディスク等、動作の遅いハードディスクでも一旦RAMディスクにキャッシュする形なので記録時のエラー確率は格段に減る。「ディスクが遅すぎるか断片化しています」というアラートも確実に減少するハズだ。

プラグインストリーミングバッファはAVIDのソフトシンセ「Structure」がインストールされてる時だけ出て来る選択肢。デフォルト値で250ms(レベル 2 )、 最大でレベル8の1秒まで選べるが大きくするとより多くのメモリーが必要になる。オーディオドライブの.....(中略)...最適化 のチェックボックスにチェックを入れておくと最適化される。

「O K 」を押すとその設定で先程自動で閉じられたセッションが開く。


ミックスウィンドウと編集ウィンドウのどちらが立ち上がるかは自動で閉じる前の時の状態によるが、どちらも作成したトラックの数により見え方は異なる。以下はAUXトラックとAudioトラックが各1つづつの状態。ミックスウィンドウと編集ウィンドウの切り替えはプルダウンメニューの「表示 」からも可能だが、Commandキー押しながら=キーを同時に押すと切り替わる。トラックボールを使用する際は右側のクリックにキーストロークでCommandキー+=キーを設定しておくと良い。

ミックスウィンドウ
編集(EDIT)ウィンドゥ
   

これでMUTEを解除してもまだ音が出ない場合、トラックの出力設定とともにI/O設定も合わせてチェックしてみよう。プルダウンメニューの「設定」から「I/O 」を選ぶ。

 

I/O Setup はProToolsのチャンネル入出力とインターフェィスの入出力をマッピングする。現在アクティブになっているインターフェィスの入出力の名前やパッチがどうなっているかがここで見れる。インプット、アウトプット、バスともに現在の設定を全部選択(Command+A)して捨てて(deluteキーを押す)、とりあえず「デフォルト」に設定してみる。(画面左下の方にある「デフォルト」を押す)

インプット、アウトプット、バスともに「デフォルト」に設定すると試聴バスもOut 1-2に、デフォルトアウトプットバスもOut 1-2になるハズだ。また、I/O設定をいじると各トラックの出力はリセットされ「出力なし」になるので改めてトラックの出力を「Out 1-2 」に設定する。

これでMUTEを解除すれば「ピ〜〜〜」という信号音が聴こえるハズだ!!

インターフェィスによっては2つあるヘッドフォン端子の入れた側と違う方のヘッドフォンボリュームを操作してたり、あるいはインターフェィスではなくパソコン本体のヘッドフォン端子にヘッドフォンを差し込んでいたりして「音が出ないんだケド...」っていうご仁もたまにいるのでソコはよろしく!! また、パワードスピーカーをつないでる際にもたとえば003インターフェィスとかだと電源投入直後はデフォルトで出力MUTEが入っているのでその解除を行わないと音が出ない。要注意だ。

 



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