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□ ミュージカル の PA (工事中) 音楽劇の舞台音響は、聴覚効果とともにその舞台の演出を具現化するために用いられる。役者の台詞や唄は客席にキッチリ聴こえなければストーリーが正しく伝わらないのでここは第一優先。音楽やSEはその存在を主張せず、通常はそのストーリーに自然にとけ込んだバランスや響きで、せりふは限りなく演者の生声に近く「このホール、役者さんの声がはっきり聴こえるね。え?PAしてたの?全然分からなかった!」が理想。ただし、時には(演出によっては)シーンを主導するバランスで表現する。
一口に音楽劇と言っても、オペラは台詞や唄はナマで伴奏はほぼクラシック音楽の音楽劇。一般的にはPAは使用しないという事になってはいるが昨今PAを違和感無く使用する方が主流。
ミュージカルは台詞や唄、劇伴、SEなどもPAを使用する音楽劇で音楽はクラシック、ロック、ポップス、ラップ、ジャズなど多様。
ミュージカルのPAと通常のコンサートのPAでは多くの相違点が有る。
・せりふが命
・SE(効果音)を多用
・バンドは舞台上以外(オケピットや舞台袖)にいる事が多い。
音のプランニング、デザインをする人(プランナー・デザイナー)
本番中に客席用のPA卓を操作する人(F O H オペレーター)
本番中にバンド用のモニター卓を操作する人( F B オペレーター)
ステージ上でマイクやスピーカー、ケーブルのケアをする人(ステージマン)
キャストのワイアレスマイクの装着&ケアを行う人(ワイアレス班)
本番で使用されるSEを作成したり選んだり音を入れるタイミングや音量、音質、音像、定位等を決める人(SEデザイナー)舞台の演出や役者の出来、観客の雰囲気等を考慮しながら、公演の度ごとに最も良い音量等を選択する作業。音の物理的な性質や機材の音の再現特性を理解していないと意図した演出、心地良い空間を構築するのは無理。特に舞台においてはスタジオ録音と異なり、マイクとスピーカが近接しているために両者の間で集音と増幅を繰り返して一部または広範な周波数帯でフィードバック(ハウリング)を起こすと言う普遍的な問題がある。仕込みおよび演奏中、機敏に対処する能力が不可欠。さらに電子楽器やケーブルなどの性質を知らないと、機材が壊れたり、最悪の場合ケーブルから火が出ることもある。
第一回のミーティング:スタッッフの顔合わせ、台本と譜面を貰い、本番までのラフなスケジュールの打ち合わせ。
プランニング:大きなミュージカルだとFOH卓が3枚(ワイアレス卓、SE卓、メイン卓)、FB卓が一枚の構成。システムプランと人員配置を考える。
チーフは本番時は全体統括、照明や舞台監督、キャストとの円滑なコミュニケーションをはかり、観客の反応も見ながら感動のステージを作り上げて行くのが仕事。ショービズの世界で舞台スタッフの合言葉は「Show Must Go On」「RIDE ON TIME」ショーの円滑な進行を妨げず観客とともに時間の流れと感動を共有するって事。どうすればそれが実現出来るのかをプランする。
サブチーフはその補佐、及び全員への連絡徹底。
ワイアレス班は本番中最も気を使わなければならない最重要スタッフ。このスタッフの良否が公演の成否を左右すると言っても過言ではない。ここのチーフは断然デキル女子。装脱着時は衣装の中にケーブルを通すし、早替えの際は半裸なんてあたりまえ、ほぼマッパに近い時もあるので女性スタッフを配置する事が多い訳だが、限られた時間で着替えてすぐ舞台に送り出すのでそのタイミングでマイクやケーブルの養生をしなければならないのかの判断やキャストとのコミュニケーション、迅速な作業能力が必須。
SE班:演目にもよるがさりげなく、時には大胆に、出しゃばりすぎない自然な音量やどこから音を出すかに配慮してストーリーを盛り上げる。発音タイミングは演者とピッタシのタイミングである事は言うまでも無い。雷のシーンなどでは照明スタッフとの連携も必須。
バンド班:SE同様演目にもよるがさりげなく、時には大胆に、出しゃばりすぎない自然な音量でPAする。客席からオケ(バンド)が見えている場合はバンドからの生音がいい感じに聴こえてるかのごとくPAする。
コレは参考になります。
http://www.lunadfuego.com/musical/
http://www.lunadfuego.com/ASAO_98/index.html
「観客が音響に気をとられることなく物語を受け取ってくれることがゴール」、「声は舞台から、オーケストラはオケピットから聞こえていると感じてもらいたい」、「エンジニアは演者と一緒に呼吸をすべき」…。そうしたコンセプトに基づき、デザイナーはマイクとスピーカーを舞台のあちこちに仕込み、エンジニアは「T、K、Sが台詞の最後にくる時にはそこだけ音を上げる」などの工夫を凝らしているのだという。
日本の音響スタッフがそうした努力をしていないとは思わないし、劇場構造や気候、それに日本語そのものの響きづらさなど、条件面での様々な違いが影響していることも十分想像できる。だが一方で、ドラマデスク賞やオリヴィエ賞(トニー賞では今年から廃止されてしまったが)にもしっかり「音響デザイン部門」がある欧米と比べて、日本ミュージカル界において音響というものに対する意識が低いこともまた事実かと思われる。
それに何より、“工夫を凝らす”ことは、欧米人よりむしろ日本人の得意分野ではなかったか。実際、世界的ヒットミュージカルの日本版上演の際に来日する海外スタッフに取材をすると、皆「日本人スタッフは優秀で緻密で改良上手」と口を揃える。その日本人音響デザイナーとエンジニアが周囲の高い意識のなかで課題に取り組めば、「感情が音楽にのって、舞台から飛んで…きた!」と感じられる音景作りをあらゆる公演で実現することがきっとできるはず。その日を諦めずに待ち続けよう、と改めて思わされる動画であった。
偉大な作曲家といえば、「クレイジー・フォー・ユー」のジョージ・ガーシュウィン、「オペラ座の怪人」のアンドリュー・ロイド=ウェバー、「ウエストサイド・ストーリー」のレナード・バーンスタイン、≪ビギン・ザ・ビギン≫のコール・ポーター、「王様と私」のリチャード・ロジャーズなど。彼らの作品から世界的名曲が数多く誕生していまる。
「レ・ミゼラブル」のプロデューサー、キャメロン・マッキントッシュは別名「演劇界のビル・ゲイツ」、ロイド=ウェバー作品を大ヒットさせた名プロデューサーは、ハロルド・プリンス。ミュージカルの歴史を作った振付家は、「ウエストサイド・ストーリー」のジェローム・ロビンス、マイケル・ベネット(「コーラスライン」)、そして振付の神様といえば、ボブ・フォッシー。「シカゴ」「キャバレー」など、彼が生んだセクシーでエレガントでクールな"フォッシー・スタイル"は、今でも世界の振付家に受け継がれている。
海外作品を選ぶ際には、ブロードウェイなら「トニー賞」、イギリスなら「ローレンス・オリヴィエ賞」などを賞レースでの授賞も参考になる。