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□ 音量レベルとメーター


 

 

音量レベルとメーターについて考える   

新型コロナの渦中、好むと好まざるを得ず、Web上の各種コミュニケーションツール使用が身近になって来た。Inter net Radio/Internet TV/Podcast/Kik Tok/Webiner/Zoom/LINE/Teams/Webex/Skype/Viper、いろいろな局面で普通にマイクを使い、録音や録画、直接配信をする機会もある。

CD、DVD、YouTube、ポッドキャストなどの録音レベル、録音せずに直接ライブ配信したりリモートミーティングなどのマイクレベルなどの設定は実はとても重要。 小さければ聞き取りにくくノイズの影響を受けやすいし、大きすぎれば歪んだり音が割れたりする。

パソコンの「サウンド」設定の中にもマイクの音量を調整するスライダーとレベルメーターがある

マックの設定画面はモノクロで貧弱だが音量調節のスライダーとメーターがある。左が無音状態、スライダーを右にスライドさせるとレベルが大きくなる。スライダーの下のメーターが振り切るようだと大きすぎ。

ミーティングアプリ、ZOOMの設定画面だとこんな感じ。

メーターは一応カラー。レベルが低すぎると赤い表示。右側がほぼ適正レベル。(「マイクの音量を自動調節」にチェックを入れておくと過大入力でも振り切らなくなる。)

一般的なDAWではもっとわかりやすいメーターが使用可能。

過大入力に近づくと黄色やオレンジ、それ以上だと過大ってあたりは赤で表示。それとは別に赤いクリップインジケーターという構成が一般的。数値でピーク値やRMS、ラウドネス値を表示するタイプもある。 入力はマイクだけに限らず、楽器だったり、ライン入力だったり、ライン入力の中でもプロ用の規格とコンシューマーの規格があったりする。色々ありすぎてどう表示されてれば良くてどう表示されてればまずいのか確かにわかりにくい。

デジタルメーターとアナログVU計の表示値の違いはプロのエンジニアでもよくわかっていない人が大勢いる。いずれにしても赤表示や「CLIP」表示は過大入力 ! !  一番上が「0」表示のメーターはデジタルメーターで表示部の半分くらい振ってればそれはすでにわりと大きなレベルでVU計でいうところの基準レベル 0VU、平均的に-12 〜 -6 も振ってれば良い感じ、それ以上振ってると何かの拍子に赤表示や「CLIP」表示になり音が割れる危険がある  ! !

人によって声の大きさはさまざまで、また同じ人でも小さな声と大きな声の音量差はかなりある。 

音の良いマイクで有名なDPA社が「声のダイナミックレンジと音圧レベル」を解説した動画を作成している。 元々研究用の高精度計測機メーカーなので信頼出来る計測値に基づいた解説。人によって声の大きさがさまざまなのでちゃんとしたマイクを使うとか、マイクの場所によって音圧レベルがかなり違うとか、マイクのダイナミックレンジは人のダイナミックレンジより大きいなど、わかりやすい解説。

それらを理解した上で適切な入力レベルにセットするにはレベルメーターは非常に有用。 

デジタル化によっていろんな部分が調整不要になりメーターがついていない機器やメーターが隠れている事もある。しかし、音の入り口のマイク、マイクの信号を増幅するヘッドアンプまではほとんどの場合アナログ。その先にA/D Converterがあり、EQやCOMPなどシグナルプロセッシングやミキシングのプロセスにつながるのでアナログ部分のレベル調整はとても重要なのだ。

では実際にどのくらいが良いのかと言うとたとえば、何を録音するかにもよるが、たとえばナレーション収録ならVUメーターでゼロ付近まで常時振ってるくらいが良い。ちなみにナレーションの後ろにBGMをつける場合、音楽だけのレベルは-20dBに設定することが多く、このレベルをBGMレベルという。また他言語から日本語のボイスオーバーの場合は-30dBに設定することが多い。


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