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□ DTV プロじゃない人向け映像制作解説

<映像制作をとりまく環境変化>

最近はパソコンの処理速度向上により映像制作の方法も劇的な変化をとげた。何百万円、何千万といった高額な機材投資をしなくてもHD(ハイビジョン)グレードでのオフライン編集が可能になった。(実際わずか数年前はHD編集は9ケタの投資が必須だった事を考えると凄い事です。)

マック(ハンバーガーではありません。Apple社のマッキントシュという名前のパソコンの愛称)を買えば最初から無料で映像編集ソフト(iMovie HD)がついてくるし、同じく最初から無料でついてくる音楽制作ソフト(GarageBand)やDVD制作ソフト(iDVD)を使えば音楽や効果音をつけたり、一般の映画ソフトなどと同様の操作でDVDプレーヤーで見れるDVDを作成する事も出来る。廉価版のiMacなら17インチモニターで¥124,800、このシリーズ最上位の24インチモニタでも¥249,800、クロックスピード2.16GHz、1GBメモリ、 250GB ハードディスク、 8倍速 2層式SuperDriveまでついてる。(ちょっと前まで24インチの液晶モニターや2層式SuperDrivがいくらしたかを考えると驚異的な安さだ。)コンピュータが安くなり、処理速度が飛躍的に上がり、光ケーブルによる高速インターネットやDVDの普及、地上デジタル放送の開始等により、本格的な映像の時代が始まろうとしている。

<映像制作の流れ>

企画:なんと言ってもまずは企画。ドラマ、CM、ドキュメンタリー、アニメ、漫画、娯楽、文化風物、紀行(世界遺産)、教育、会社案内、PV、etc,etc、何を意図した企画、作品なのかを明確にする。

シナリオ:ストーリー、脚本、絵コンテ作り

ロケハン:業界の用語でローケーションハンティング、通称ロケハン、企画やシナリオにピッタリの場所を思い浮かべ、場所を探しに行き、めぼしをつける。その後は、実地調査、許認可確認、交渉等をする。
<TIPS> 公園や海岸であっても撮影には管理者(公園管理事務所)への書面での届け出が必要な場合が多いのでロケハンの際はそのあたりも要チェック。

出演者決定:ロケハンと前後して、配役、候補者選定、オーディション、交渉、決定をする。

撮影:スタジオ撮影、屋内、屋外のロケーション撮影、イベント、コンサート等のLIVE収録、等、実際に撮影してくる。最近ではプロでも民生機に近い価格の小型カメラを使用する事も多い。

<TIPS> ビデオ撮影において、手ブレは禁物です。先日、某女子校で文化祭を生徒が記録したビデオ映像を体育館で鑑賞中、見ていた500人のうち50人が気分が悪くなり、そのうち13人が救急車で運ばれるという事がありました。テレビのニュースでも大きく報道されたのですが、原因はどうやら手ブレの多い画像を見た為に酔ってしまったという事。笑い事ではすまされませんね。三脚や一脚を使用したり、手持ちの場合は脇を締めてしっかりホールド、民生機の場合は手ブレ補正をオンにするなどして酔わない映像を撮りましょう。また、ズームやパンを多用したりカメラをむやみに動かすのも同様に良く有りません。
最終作品がDVD-Videoの場合は、無駄なカメラの動きは、MPEG圧縮時の画質低下につながります。

明るさも大事です。街頭でもたまに見かける撮影現場、こうこうと照明をつけていたり、アシスタントがアルミ薄や白い紙を貼ったようなボードを持ってるのを見た事ありませんか?民生用のカメラ、多少暗くても映る事は映るんですが、実は画質が大幅に落ちます。アルミ薄や白い紙を貼ったようなボード=レフ板って言うんですが、顔の部分に自然な光をあてる役割をします。これだけでも写りは随分良くなります。

インタビューなど、映像を収録した際の音声をそのまま使用するような場合、音にも気をつかわないとダメです。プロの収録現場では音声担当者がいつもヘッドフォンでモニターしているのはその為です。マイクが写っても問題ない場合とそうでない場合があり、写ってしまうとかっこわるい場合でも出来るだけ近くにマイクを置いてクリアな音で録音するよう注意しなければなりません。

素材集め:撮影してくる映像素材の他にありものの資料映像、関連の写真、CG、TEXT情報、静止画、音楽、効果音、フリップ等を制作、ものによってはビデオで使用可能な状態にデータ変換する。

<TIPS> 音楽やイラスト、絵画等、ほとんどのものは著作権で保護されており無断使用は出来ません。著作権や許諾がどうなっているのかを事前にチェック、使用が難しい場合は極力オリジナルを制作します。市販のDVDに入っている映像や音声を素材として使用するのも著作権の問題で難しいです。リッピングソフトでプレビューしたり取り出したりしようとすると、暗号化されていてファイル処理ができないというエラーメッセージが表示されます。現在市販されているDVDのほとんどは(CSS)という暗号でプロテクトされています。米国のThe Digital Millennium Copyright Act (DMCA)という法律はこの暗号を解除することを禁じています。そのため一般的なソフトではDVDディスクやファイルの暗号を解除する機能は含まれていません。自分で撮った映像や家庭で録画したDVDディスクからなら出来ない事はありませんが、これも簡単にはいきません。DVDディスクはVOB、BUP、IFOなどと言った特別のファイル形式を使っており、QuickTime、iMovieやFinal Cut等の標準のビデオ・音声編集ツールはこれらの形式をサポートしていないからです。...という訳でリッピングといわれるツールが必要となります。リッピングツールはこれらのDVD独特の形式を標準のビデオ・音声編集ツールが認識できるMOV、M2V又はAIFFという形式に変換するので、変換後のファイルは素材として使用可能です。リッピングツールには「POP CORN2」「Cinematize2」「Pixe VRF Browser E」などがあります。

仮編集:細かい事はおいておいて、ストーリーにそって必要な素材(撮影してきたものや集めた素材)を次々時間軸にそって配置し、エフェクトやテロップも入てみる。

<TIPS> 荒編集とは、ビデオカメラから収録した映像を取り込み、必要なシーンを抜き出し(不要な部分を捨て)、各シーンを並べ変えて作品全体のストーリーを構成、最終作品を作り上げる作業。(カット編集)、その後、シーンの移り変わり部分にエフェクトを加えたり(トランジション)、シーン全部にエフェクトを加えたり(フィルタ)、「タイトル」を入れたりする。この時点ではまだまだ変更される部分が多い事が予想されるためBGM、SE、ナレーションは入っていない事が多い。「合成」や「モーション」はそれ自体が作品の核になる重要な要因である場合はこの時点でも入れてみる。

ラッシュ:仮編集したものを見る。使用可能な素材、不要な素材や問題点をチェック、撮り直しや修正点を明確にする。

<TIPS> コンピューターのディスプレーで見るのではなく、なるべく大きくて高精細な画像をスタッフ全員でチェックする事が望ましい。(同時に一般的な再生機器で再生可能な画角や再生範囲も確認)

補完:ラッシュを見てチェックしたものの撮り直しや素材修正をする。

本編集:細かいエフェクト、テロップ入れ、BGM、SE、ナレーション収録。

<TIPS> AppleのHPを見ると「ビデオエフェクトをフルに活かしたタイトルは、それだけで1つの作品といえます。タイトルを見ているだけでうっとりしたり、わくわくしたり。効果的なタイトルはムービーの楽しさをアップします。iMovieの新しいツールを使って、すてきなタイトルとぴったりのテキストエフェクトを作成できます。もちろん、作成は簡単。編集したタイトルは瞬時に確認できます。」「また、映像と同じくサウンドも最高のムービーを制作できます。iMovie HD 6では、たとえば、高感度マイクでカメラのノイズや風といった周囲の音まで録音してしまった不要な音を取り除くノイズリデューサー、音域によって音をブーストしたりカットしたり出来るグラフィックスイコライザ、響きをつけるリバーブ、時間的な遅れを作るディレイ、音程を上下出来るピッチチェンジャーなど、さまざまなエフェクトが使用可能です。さらに、メディアブラウザを使って、GarageBandで作成したオリジナル曲を取り込んだり、たとえば、50種類のジングルなど、さまざまなサウンドエフェクトをムービーのサウンドトラックに追加できます。」とありますが、このあたり単なるセールストークじゃなくて実際に使えてしまうところが驚きです。
一般的な映画のサウンドエフェクトをムービーに加える事も簡単です。足音、ドアのきしみ、風の音などを加えれば、リアリティがより一層高まります。
ナレーションも内蔵マイクやあるいは外部マイクを接続してiMovieに直接録音する事が可能ですが、ビデオカメラで収録したり、別途あらかじめちゃんと収録してオーディオファイルになっているものを読み込む事も出来ます。48 kHz(キロヘルツ)、16 ビットのオーディオで録音したAIFF(Audio Interchange File Format)形式のファイルが良いです。

試写:出来上がったものを細かくチェックする。

書き出し:最終作品を納品メディア(VideoやDVD)に出力する。

検品:最終試写、チェックを行う

完成


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