位相の概念

位相とはある周波数の正弦波の1サイクルの中の位置をいう。下図では圧力が密な部分が正相、疎な部分が逆相であり位相が180度ずれたものを足すと音が消える。したがって2本以上のマイクロフォンを使用する場合注意が必要になる。

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2本のマイク出力、又は2系統のラインをオシロスコープに送りリサージュ波形を描かせることによりリアルタイムで位相の監視が可能となる。

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音圧とは?
人間の声、楽器の音などは、膜の振動、弦の振動、板の振動、等々、さまざまな振動エネルギーが空気中に放射される事により生ずる。
普段、音と気圧や空気粒子などを結び付けて考える事はまず無いが、2×10 パスカル(0.0002ダイン/C)の気圧を標準とし、この値からどれくらい高いか低いかを±db表示したものが音圧レベル(Sound Pressure Level:SPL)である。
空気中に放射される音響エネルギーは音圧の2乗に比例するが、音圧レベル(Sound Pressure Level)は以下の式で表される。

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db表示

基準音圧レベルは普通の人の耳で聴くことの出来る最も低い可聴限界0.0002ダイン/Cであり、空気粒子速度で約2×10-6cm/秒である。
また、これ以上の音は聴覚に痛みを感じたり障害を与える恐れがある音圧は約20ダイン/C、空気粒子速度で約2cm/秒である。
最も低い可聴限界から最も高い可聴限界までをダイナミックレンジで見ると、これは1:1,000,000(百万)というエネルギー差に相当する。
dbで表示される音圧レベル(SPL)では約120dbである。
このようにdb(デジベル)表示は比較的大きな物理量をわずかな数値で扱う事が出来る。
音圧レベルの計測にはSPLメーター(日本では騒音計と呼ぶ)を用いる。
レコーディングスタジオではミキサー位置で85dbが基準音圧だが、エンジニアによりリスニングレベルは異なる。大会場におけるPAスピーカー付近では120db以上の音圧を出している場合も有り、耳がキーンとしたり一時的な難聴を経験する観客も少なくない。

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