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□Nuendo Live  


YAMAHAのCLやQLなどDanteネットワークに 接続可能なコンソールであればネットワークケーブル1本を接続することで64CH全部をNuendo Liveで録音が可能。まぁM7の頃から似たような事は出来たんだけど、CLやQLになってからやっと実用域に入って来た気がする。Nuendo Liveもマックで動くし。

オフィシャルのマニュアル「CLシリーズ with Nuendo Live ライブレコーディングガイド」ってのがネット上にあるが、説明画面は全部ウィンドウズ用、MACの画面とは全く違うので僕にとってはとってもわかりにくい。な訳で自分用のマニュアルを作ってみた。 先に断っておきます。以下の記載はRecording Engineer の mu- の主観で書いている全くのアンオフィシャル版です。オフィシャル版マニュアルを見たい人はヤマハのをどうぞ。


必要なソフト

・Dante Virtual Soundcard (DVS)
  →イーサネ ットポートを通じて Dante オーディオトラフィックの送信および受信を可能にするソフト。(Win/Mac)
   R i/o やコンソールをAudioインターフェィス として使用するイメージ。

・Dante Controller
  → ネットワークの設定とAudio ルーティング用アプリケーションソフト。 (Win/Mac)
   ProToolsで言うところの i/o セットアップのようなもの。

   DVSのオフィシャル詳細情報については、Dante Virtual Soundcardユーザーガイドを参照。

・Steinberg Nuendo Live
  →マルチトラックレコーディングが可能なDAWソフト。
   ライブレコーディングに特化され高度な機能は何も無いがLIVEでは使いやすい。

・Yamaha CL Extention (Yamaha Console Extension V2.0.0 for Mac)
  →Steinberg社製DAWソフトウェア Nuendo Liveの機能拡張を目的としてヤマハが開発したプログラムプラグイン。
   これをインストールすると、Nuendo LiveとCLシリーズなどのヤマハ製デジタルミキサーを組み合わせて連携するアプリ。
   各チャンネルの名前やカラーをミキサーから自動取得出来る。なければならないソフトでは無いがあると便利。

  →ただし、DanteパッチはCH Nameと連動してる訳では無いので自分でやらないと音がこない。

 

必要なハード

・パソコン:Mac Book Pro など。2011年くらいのMacBookでも動くが、新しくて高性能であるにこしたことはない。
 O S と ソフトとのバージョンを必ず揃える事。

・外付けハードディスク:7200rpm、USB3(出来れば冷却ファン付き) SSDやサンダーボルト接続のものでもOK
  →ディスク容量に関しては、1 モノトラック録音 1 時間(48kHz/24 ビット)につき 500MB。
    48 トラックで 2 時間のライブ録音する場合は、50GB弱 の容量が必要。

・ Nuendo Live用ドングル :Nuendo Liveを買うと ついてくる。

・ CAT5e以上のLANケーブル:長く伸ばしたい場合はCAT6以上のものを使う。
  →カテゴリー5だと通信速度が100Mps、CAT5eや CAT6だと通信速度が1Gps、CAT6だと伝送帯域が250MHz

・ 無ければ無くてもなんとかなるケド、DANTE仕様のモニターコントローラー(FOCUSRITERedNet AM2等)は欲しい。

 


ソフトの入手先と入手方法

・Dante Virtual Soundcard (DVS) $29.90

https://www.audinate.com/products/software/dante-virtual-soundcard?lang=ja

i. Audinate社のウェブサイトにアクセスする。
ii. 右側にあるDVS - Permanent License$29.90の Add to cart をクリックして購入するとE-Mailでライセンス番号が送られてくる。
iii. OSに合ったバージョンのDVSをダウンロードする。
iv. もしヤマハ製品のバンドルライセンスを持っている場合はユーザー登録を先にしてから「Redeem Token」を押してログインして黄色い紙に書かれたTokenの文字列を入力するとするとE-Mailでライセンス番号が送られてくる。
動作環境や重要なお知らせなどの詳細は、ヤマハのサイトにあるDante Virtual Soundcardユーザーガイドを参照する。
i. Dante Virtual Soundcard .dmg ファイルをダブルクリック。
ii. ドライブアイコンが Desktop に表示される。これをダブルクリックして開く。
iii. Dante Virtual Soundcard.pkg をダブルクリック。これによりインストーラが起動する。
iv. 使用許諾契約条項を読み、同意する事を確認して Agree ボタンを押す。
5)インストールされた DVSを起動して、Licensingタブを開く。
6)PCがインターネットに接続している状態で、ライセンスIDを入力して、Activateをクリックする。

 

・Dante Controller  無料

https://www.audinate.com/products/software/dante-controller#block-views-latest-releases-block-2?lang=ja

i. Audinate社のウェブサイトにアクセスする。
ii. 右側の Download の下、Choose your operating systemでMAC OS のバージョンを選んでダウンロードする。

・Steinberg Nuendo Live ¥35,791 (サウンドハウス)

https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/174166/

・Yamaha CL Extention (Yamaha Console Extension V2.0.0 for Mac)無料

http://www.yamahaproaudio.com/japan/ja/downloads/firmware_software/cl/yamaha_extension200_mac.jsp


<前提事項>

ライブレコーディングはまずはライブありき!! F.O.H.エンジニアとの信頼関係はとても重要。Dante ControllerはPA側のセッティングもいじれてしまうのでセッティングには最新の注意を払ってPA側の迷惑にならないように!!

・DVSは基本的にはCLのPrimaryポートにしか接続できないのでFOHでスイッチハブを使ってる場合はそこから、スイッチを使っていない場合はデジチェーンの最後のSecandaryポートに繋がせてもらう。

・スイッチハブはギガビット以上に対応するものでEEE(省電力設定)をオフに出来るものでないといけない。

・デジチェーンの最後のSecandaryポートが例えばステージ上手とかにあり、録音室までの距離が100mを超える場合はイーサと光の変換機を使用して光ケーブルで伝送する事が望ましい。

・F.O.Hがリタンダントでなくデジチェーンの場合、ポートのセッティングを変えればSecandaly portに接続して録音をする事も可能ではある。

・Dante ControllerもDante Virtual Soundcard (DVS)もDanteネットワークに繋がってる時しか動作しない。

 

<使用前の設定>

各ソフトを立ち上げる前に必ずやらねばならない所作がいくつかある。

a)WIFIをオフにする。

b)省エネルギー設定をオフにする。

c)スクリーンセイバーを「開始しない」にする。

 

<使用方法>

1)まずDante Virtual Soundcard (DVS)を 立ち上げる。

Audio Channels:デフォルトでは8x8、もし64CH収録したい場合は選択肢の中から64 x 64に変更する。

Dante Latency:高速なMACなら4msでも良いが10msの方が安心。

Network Interface:

Network Status:何も繋がっていないとN/Aが表示される。

IP Address:LAN Cable が正しく接続されると IPアドレスが表示される。

接続がうまくいくと以下が表示される。次回からはケーブルを繋いだだけでこの画面になる。

右下のSTOPのところにカーソルを持っていくとTurn DVS OFF と出る。

 

2)Dante Controllerを起動する。

一般的にはルーティング画面でルーティング作業を行う人が多い(僕は苦手)

僕の場合は上のメニューの左から2番目Device Info のページからルーティングする。

まずはDevice Info をクリックするとネットワーク上にあるDeviceを表示するページになる。

MacBook-Proをクリックすると左側に MacBook-Pro側のReceve Channnelが、右側にAvailable Channelsがリストアップされる。

NuendoにR i/oの入力を直接パッチしたい場合は右側のリストのR i/oの左にある三角をクリックすると以下のような表示になる。

右側のリストからNuendoに収録したいチャンネルを選んでReceve Channnelにドロップする。

Receve Channnelとして認識されると右側に緑のチェックマークがつく。必要なチャンネルを次々ドロップする。

 

3)Nuendo Live を立ち上げる。以前に開いた事のあるファイルが表示されるが新しく作成する場合は新規プロジェクトをクリック。

 

  どこに保存するかを聞かれるのでつながってる外部HDD(7200回転推奨)もしくはSSDを指定すると新しく64CH録れる状態で立ち上がる。

  もし事前にYamaha Console Extension をインストールしているとコンソールで設定してる名前とカラーをそのまま受け継げるらしい。

  僕は自分で設定したいのでYamaha Console Extension はあえて入れていない。

  各トラック名のところをダブルクリックすると好きな名前に書き換えが可能。

  各トラックカラーを決めるにはそのトラックをOptionを押しながらクリックするとカラーパレットが出る。

  録音トラックごとにRECボタンを押すのも面倒なのでトラック表示の一番上のグローバルの録音ボタンを押すと全チャンネルRecレディになる。

 

  一番上の真ん中あたりにある「録音パネル」をクリックすると以下のような録音パネルが現れる。

  「RECORD」をクリックしてからその下の鍵マークをクリックすると何を押しても録音が止まらない安全な録音モードになる。

  録音を終了するには再度鍵マークをクリックしてロックを解除してからスペースバーを押す。

  録音中にもどんどんマーカーを追加したり編集したりできて超便利。ハードディスクの容量からあと何時間収録可能かも見える。

  さすがライブレコーディング専用ソフト!!! こういうところはめっちゃいいね。

  

録音中は左側のウィンドウ全部が赤くなって「録音中」を主張する。

レベルメーターは各トラックの左側と全チャンネル分が画面上部に表示される。

録音が進むと波形表示のバックの色はトラックの色と同じになる。

ちなみに画面は2CHミックスモード。マルチモードにするとCL卓に音を送ってバーチャルリハーサルも可能。

設定画面でサンプルレートやビット、入出力ポートの状況や出力モードがどうなっているかが確認可能。

ステレオモードでどうやってモニターするかというと僕の場合はDante規格のFocusriteのRED NET AM2っていうインターフェィスを使用している。

MACの場合は内臓SPやヘッドフォン端子を使用する事も可能。

もちろんCLやQL卓にDVSをアサインして聞くことも出来るが録音はFOHやFBとは切り離しておく方が安全だし気が楽。

そのため、もしメイン卓にマウントされてしまったりバーチャルで表示されたりしてる場合はアンマウントしておく。

 



<おさらい>

以下は一度上記の基本的設定を行なった後で録音する際の標準的な手順。

a) まずWifiはや省エネ設定、スクリーンセィバーをオフにする!!

b) Dante NetworkにCAT6ケーブルでつなぐ

c) Dante Virtual Soundcard (DVS)を 立ち上げる。

d) Dante Controllerを起動する。

e) Nuendo Live を立ち上げる。

f) 全部のチャンネル、または任意のチャンネルをRec Readyにする

g) 入力信号を確認する。

h) トラックネームを記入、必要ならトラックカラーも変える。

i) 録音する。



 

 

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