□ コンプレッサー 圧縮機?ちょっと違うか?まぁ、ダイナミックレンジを圧縮するんだから圧縮機って言えば圧縮機です。音楽の世界で言うところのリミッターと似たような回路で似たような機能、(似て非なるものだが)「設定したレベル以上の音が入ってきた際に音を圧縮する機材またはソフト。」のこと。
ダイナミックレンジの広いVOCALやE.BASSなどを限られたダイナミックレンジのメディアに記録するといった圧縮機としての使い方と、ドラムスやE.BASSなどで時間軸上の音の変化(エンベロープ)を積極的にコントロールする音創りツールとしての使い方がある。使い方は簡単ではない。経験の浅いエンジニアが下手に使って悲惨な事になる場合も多々あるがミュージシャンが自分の楽器に特化して試行錯誤した結果すばらしい効果を実感する場合もある。要するにリミッター同様「両刃の刃」って事だ。
リミッターの圧縮比が20:1とか ∞:1なのに対しコンプレッサーは2:1から 8:1くらい。スレッショルドと圧縮比に関する説明はだいたい以下の表が用いられる。左から右に向けて入力信号を徐々に上げていく。スレッショルド点を過ぎて一番右端まで行く時、何も圧縮せずにリニアに上がっていけば出力はオレンジの区切り線で8コマ上がるが、2:1で圧縮していれば1/2の4コマ、4:1なら1/4の2コマ、8:1なら1/8の1コマしか上がらない。
このグラフのようにスレッショルド点を境にはっきりと変化するものをハードニー、穏やかに変化するものをソフトニーと呼ぶ。切り替えが可能な製品もある。本当に多種多様、しくみは同じでも機種によって千差万別だ。
以下は世界中のスタジオで最もポピュラーなUREI社のコンプ/リミッタ- model1176、ボーカル用には言わずと知れた定番。まずは機能説明。
時間軸上の音の変化(エンベロープ)を積極的にコントロールする音創りツールとしても非常に有用だが使い方は難しい。椎名林檎やレニークラビッツなどのアーティストに代表されるパワフルなガレージサウンド風のドラムサウンドなら以下のセッティングで試してみると良い。
ストレートなロックのドラムサウンドに余韻を追加したり、ガレージサウンドのエッセンスを追加したりしたい時にはバスで送ってAUXフェーダーに戻してあんばいを調整すると良い。
プラグインタイプならWAVES社R-Compがお奨め。使い方はメチャクチャ簡単。
1)Loadボタンから用途を選択:マスタリング用、ドラム用、ギター用などプリセットが多数ある。
2)Thresholdを設定する。上の図のいちばん左、Threshと書かれたすぐ下の黒いBOXに直接書き込むか、マウスでつまんで動かす。
3)もし必要ならGainをアップする。
たったこんだけでOK!!もちろん全部個別にマニュアルで設定も出来ますケドね.....。
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