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レコーディングも終了して試聴用のCDくらいは誰でも簡単に焼けるようになった。で、コイツを大量にプレスしてガンガン売るぞ!ってのがインディーズCD。 メジャーの場合は基本的に権利ビジネス。つまりたくさん売って、カラオケやラジオ、テレビ等いろんな所で使ってもらって、CD本体の売り上げもさることながらロイヤリティでガッポリ儲けるっちゅう事ね。だから1000枚、2000枚、5000枚程度売れてもちっとも嬉しくない。5万枚10万枚は売れないとね。プロデューサー印税だって普通は1.5%、交渉してもせいぜい2%。2000円のCDを5000枚売ってもロイヤリティなんてほとんど関係ないからCD発売分の売り上げだけ。ジャケット控除やなんやかやで僅か12万ちょろ。そのかわり10万枚売れればそこそこのお金が。万が一100万枚売れれば...ウッシッシって訳だ。 インディーズの場合はつまるところ自主製作のパッケージビジネスだから、もともと作るのにいくらかかって、いくらで何枚売ればペイするかはわかりやすい。たとえば全部自宅で自分で演奏、自分で録音して、かかる費用はCDプレスとジャケット制作費だけって場合。1000枚のプレスとジャケット込みで20万でやってくれる所はいくつもあるので仮に費用は20万、売り値を1枚1000円にして全部自分で定価で売り切れば売り上げが100万だから80万円の儲け。売り値を1枚2000円にしたら180万の儲けになる。 ただし、全部自分で定価で売り切ればのお話。レコード店においてもらうと35〜40%とられるし、ライブで売るには誰か頼まなくちゃなんない(お礼もしなくちゃね)。デュオやバンドの場合は人数で割ると儲けなんてたいした事ない。(4人バンドだと一人20万) 例は全部自宅で自分で演奏、自分で録音した場合だから、ミュージシャンやエンジニアを雇ったりスタジオを借りたりって費用は含んでいない。仮にこういった費用が200万かかったりしたら1000枚くらいじゃ赤字って訳だ。 で、インディーズの場合は手売りで5000枚売れる君は偉い!!っちゅう世界。コレを2回連続続ければメジャーの方からお声がかかる。 とらぬタヌキの.....はさておき、とにかく商品を作らなくちゃ1枚も売れない。では どうすればCDを作れるのか? まずはお金の確保!で、次がプレス業者の選定。 自主製作って事は結果が良くても悪くてもぜ〜〜〜んぶ自分の責任。お金の確保も儲けも全部自分。今やプレス業者もよりどりみどり。料金もサービスも信頼性も様々。このページの下の方に「誰でもCDプレスをしてくれる会社」リストを載せておいた。たぶん他にもYahooで検索すればたくさん出てくる。1000枚のプレスとジャケット込みで20万でやってくれる所はいくつもある。どこがいいか難しいところだ。ここ何年かいいと思ってつきあってた会社は昨年つぶれた。幸い商品は納入後、料金は支払い前だったので紹介した友人にも迷惑はかけずにすんだが....。 もしお金があればメモリーテックはお薦めだ。佐藤さんっていうジジイだけど腕のいいマスタリングエンジニアとマスタリングエンジニアとしてのキャリアは浅いがEDITはめちゃくちゃ早いかわいい娘のコンビがいるし、大手レコード会社からインディーズまで幅広くやっている。(ただしサンレコの広告に載ってる激安ショップの倍くらいするかも)基本的には僕のお薦め順にリストの上の方から並んでいるがなにせやった事のないところも多いので下の方にもすばらしくいい所があるかもしれない。予算を考えて自分でチェックしてみてくれ。リストに載ってる業者さんは僕が責任を持って推薦してるって訳ではないので誤解の無いように。 プレス業者のオプションにマスタリングってのがある。 Mastering:曲順や曲間を変えたり各曲の音量や音色のバランス(低音が多いとか少ないとか、音が硬いとか柔らかいとか)を調整する作業。好みにもよるが、他の人のCDと比べて音の大きさや艶やかさが引けをとらないよう調整したりする事もある。(このところの音量競争はどうかと思うが他のと比べてあんまりレベルが小さく感じるのも困る)昔のアナログ盤の様に録音レベルが大きいと収録時間が短くなるなんて事はない。ちなみに規格上の最大収録時間は74分43秒。CD収録時間、詳しくはコチラ。 せっかく仕上がったファイナルミックスを活かすも殺すもすべてMasteringで決まってしまうと言っても過言ではない。レコーディングからミックスまですべて自分で手がけてもマスタリングは信頼できるエンジニアに頼みたいものだ。(コレ本音。実際は中々....ましてインディーズとなるとまず予算がない)私の場合、自分のギャラが多少減っても信頼できるマスタリングエンジニアにお願いする事が多い。逆に友人のエンジニアからマスタリングだけを頼まれる事もある。 自分とはまた異なった見方で新しいベクトルが加われば驚くほど聞きやすくなる事も多い。ただし自分とあまりに違う方向性のマスタリングエンジニアが作業した場合、あとで二度と聞きたくないCDが出来上がってしまう場合も有る。全体を取り仕切るプロデューサーと自分の音楽性が似ている事、演奏者やマスタリングエンジニアにいたるまで制作に携わる全員が進行中のプロジェクトに関し、有る程度共通の意識、音楽性をもっていればおまかせマスタリングが楽だが、あまり不安が残るようであればマスタリングにも立ち会い、アーティストやプロデューサーと会話しながら最終の仕上げを行えば良いのだが....。 で、いくつかのプレス会社はマスタリングもオプションでやってくれる。友人に信頼出来るエンジニアがいれば(マスタリング専門の人でなくても)安く引き受けてくれるかもしれない。宅録系のアーティストなら自分でやり方を覚えるって手もある。音量のアップや整合ならWAVESのプラグインL1やL2を使えば難しくはない。音色のバランスは難しいが何度かやってみて慣れるまでは「結果を日をおいて聞きなおしてみて再度トライする」をくり返す事をお勧めする。 僕に頼む場合、マスタリングはとても時間のかかる作業だ。責任も重い。曲数にもよるが10万円〜かな。僕がレコーディングしたもの、仲の良い友人、僕がすごく気に入ってどーしてもやりたいと感じる作品などはその半分、場合によってはゼロ円でもやる事がある。とりあえず連絡を。mu-@mu-s.com 納品形態:自分のパソコンで気軽にCDを焼けるようになったとは言え、大量にプレスするマスターを作成するにはそれなりの決まりが有る。プレス業者に納入するマスターはRedBook(CD規格を作ったSony/Phlips社によるCDの規格はこうあるべしと定めた企画書、表紙が赤なのでこう呼ばれる)に準拠している事が要求される。お金払うからプリマスタリングもお願いって場合はこの限りではない(そういう理由でフツーに焼いたオーディオの入ったCDRでOKという業者も増えている)。 フツーのパソコンで焼いたものと大きく違うところはPQコードと呼ばれるオーディオ以外のサブコード領域を含むかどうかがキモだ。具体的には、CDタイムコード:トラックごとにその曲がどこで始まってどこで止まるのかの絶対時間情報、 POS/JANコード:商品識別のバーコードと同じ内容の商品情報、ISRC「International Standard Recording Code」の略称:CD上の各々のトラックの著作者、製作した国(番号)、製造年などの情報、エンファシス情報:最近はほとんどのCDがエンファシスオフ。これもあまり使われないが(DATなど一部の機器しか対応していない)コピー禁止情報などが含まれる。 ISRCコードに関しては日本レコード協会のホームページにも詳しく載っているのでそちらも参照。個人のレコード(CD)製作者が楽曲のマスター単位(CD,DVDに同じマスターを使用する場合は同じ番号)でISRC事務局にISRC付番代行を申請する際の手続き等も載っている。 JANコードは国際的な商品コード(UPC:Universal Product Cord)の日本版であたまに2ケタの国を表すコード(日本は49または45)、次に9ケタのメーカーコード(流通システム開発センターに申請して取得可)、その後に3ケタの商品アイテムコード(企業側で自由に設定)、最後に1ケタのチェックデジットで構成され、通常はCDのバックインレイにバーコードで印刷する。CDマスタリングの際入力する場合はUPC13桁で入力、チェックデジットは流通システム開発センターのページでJAN企業(メーカー)コードとアイテムコードを入れると計算してくれる。 プロフェッショナルな現場ではソニックソリューションのSNIC Studio HD、デジデザインのマスターリストCDなどが使われていたがめちゃ高い。お仕事としてマスタリング屋さんをするのでなければ後発で発売されたRoxioJam(あのTostを作ってる会社からリリース)は使い勝手も直感的で分かりやすい。それでいてちゃんとRedBookに準拠している上、波形編集ソフトPeak LE VSTも付属してるしTost TITANIUMも付属するからDVDも焼ける。定価3万5千円は安い(マスターリストCDは6万7千円)。予算も限られ少量生産のインディーズのマスター作成にはピッタリではないだろうか。ただし、コレとてちゃんとした正式のPMCDを焼く事が出来るCD-Writerは限定される。現在一般に市販されているCD-RドライブのほとんどはPMCDには対応していない。大昔のSONYの「CDW-900E」「CDU-924」「CDU-920」がPMCD対応ドライブで、とっくに製造中止。後に互換機としてプレクスターからPlexMasterが出たがこれももはや売っていない。中古でたまに出てもバカみたく高い。まぁ日本だけの規格なのでソニー以外のほとんどの業者さんはPM-CDでなくてもマスターとして受け付けてくれるが出来ればCD-TEXTで諸情報を入力しておこう。ちなみにCDをパソコンに入れた時に曲名や作曲者が出るしくみはこのCD-TEXT情報を利用しているとは限らない。詳しくはこっちのページを見てね。PMCDについて詳しく知りたい場合はコチラ。 著作権:自作オリジナル曲以外の既存管理楽曲を演奏しているような場合(特にジャズのみなさんは多いですね)、JASRACに登録楽曲かどうかの確認をし、使用許諾請求をして許諾シールをもらい(JASRAC認定の業者の場合、支払いだけでシールは省略可)、関係書類と共にプレス会社に提出する。自作オリジナル曲を管理楽曲としたい場合もJASRACに登録申請が必要。どちらも代行してくれるプレス会社もある(フツーはもちろん有料です。)。手続きはそんな面倒ではない。ココをダマでやってまうとあとで訴えられる場合も有るので要注意。管理楽曲かどうかはWebでも検索可能なのでまずはチェック。既存の商品(CDやレコード等)からサンプリングとかの場合はまずレコード会社に問い合わせる。まったくのカバー以外で訳詩等は使用許可すら降りない場合もあるので事前に問い合わせよう。 税抜き定価2500円、収録曲数10曲(そのうち5分〜9分59秒までの曲が5曲)、製造数 1000枚 の場合の使用料は以下のようになる。 2500円÷曲数15曲(5分〜9分59秒は2曲分扱いなので)×6%=1曲あたりの使用料10円(ミニマム6円10銭)、CD1枚あたり150円かぁ.......。 順番が逆になるが、「そもそも著作権って何?」ってあたりも少しだけ説明しよう。 音楽著作権(メカニカルライツ):CD、レコード、DVD等を製造出荷する際に発生 上に書いたように、JASRAC(日本音楽著作権協会)の規定では「消費税抜きの小売価格x6%÷収録楽曲数x製造枚数」(楽曲の長さが5分を超える場合は2曲分として計算)これはJASRACが徴収して著作権者が所属する音楽出版社に対して支払われ、著作権者(作詞者や作曲者)音楽出版社と折半する形で音楽出版社から支払われる。 一方、アーティスト(歌手や演奏家)印税はそのCD(レコード)の原盤を持つ会社(普通はレコード製作者=お金を出した会社)とアーティストとの間の契約で力関係にもよるが1%〜8%(原盤著作権は通常12〜16%なので多くてもその半分、通常は2〜3%)、編曲家、プロデューサー、エンジニアは通常1%で、これらはJASRACとは関係なくレコード会社から原盤制作会社に支払われ、原盤制作会社が音楽プロダクション経由でアーティスト(含 プロデューサー、エンジニア等)に支払われる。(プロデューサー、エンジニア等は事前に印税契約を結んでいない場合はプロデユース料、エンジニア料として事前に報酬を受け取るが、2次利用、3次利用の場合は改めて印税契約をするか、もしくは事前に支払われた報酬の50%程度の追加料金を受け取って印税契約はナシといった選択がある。このあたり、日本では結構あいまいだがアメリカなどでは超キビシイのだ。 演奏権使用料(パフォーミングライツ):TV局、ラジオ局、カラオケ、イベンター等が公衆に向けて楽曲を利用する際に発生(著作隣接権) メジャーアーティストの場合、CD売り上げによるメカニカルライツよりもコッチの方がガッポリって例も多い。著作隣接権により発生するロイヤリティをしっかりいただくにはJASRACやイーライセンス等と契約したり実演家の団体に加入していないとならない場合も有るので要注意!! もう少し詳しい解説が見たい場合やDVDを制作する場合とか、はコチラ。 印刷物:プレス業者の料金にはバルクとフルサービスがある。インディーズとは言えCDの盤面にもちゃんとプロ並みの印刷をする事も可能。フルサービスの場合は料金は高いが、この分野まったくどしろうとでも普通の写真屋手書きの原稿からレーベルもジュエルジャケット(ブックレット:折り込みの歌詞カードや写真がのる部分)もッバックインレイ(CDケースの裏側&CDを外すと見える部分)やキャップ(CDを買うと宣伝文句とかが書いてあるたすきみたいな紙っぺらがついてくるアレ)などのちゃんとした印刷用原稿を作ってくれる。逆に言えばこの部分を全部自分で作って完全版下で支給納入すれば安くあげる事が可能だ。 とは言え、JAN/POSのバーコードとかの事もあるのである程度のデジタルデータで納入、その先は多少のお金を払ってプロにやってもらうのが無難。まったく流通にはのせないのであればそのあたりも気にする必要は無い。 ちなみにJAN/POSのバーコードが無くてもUPC/EANコードやISRCコードが無くてもiTuneで曲名を表示させる事は出来る。データーベースセンターに自分で登録すれば良いのだ。方法は簡単。iTuneのヘルプにも載ってるのでそっちを参照してね。 誰でもCDプレスをしてくれる会社 料金もサービスもピンからキリまである。最近ではいくつかの会社でWebから料金やその会社のひととなりを見ることが出来るようになり、しかも最新の情報はWebで見ると勝手にアップデートされているのでバッチリだ!! .......と思ってたらちょっとの間に随分とつながらなくなっている。やっぱこの業界も不況なの??....てなわけで少更新しましが、「ホームページちゃんとリンクしてよね」ってメールがまた何通か来たのでさらに更新(2006.2月)しました。 「リンク切れ情報」「間違いめっけ!!」「お奨め情報」「耳寄り情報」ありましたら最下部リンクより、情報お寄せ下さい。随時更新予定です。
印刷物のデータ納品はほとんどの業者さんは「イラストレーター」のデータ、業者さんによってはそうじゃないデータ(pdfなど)でも受け付けてくれるが、心配な場合は業者さん毎につきあいのあるデザイナーさんがいて2〜3万円程度で何処でも通用するデータに仕上げてくれる。「pages」や 「」indesignで仕上げてバッチリだと思ったら「イラストレーター」しか受け付けてもらえなくて変換作業が丸3日かかって発狂寸前なんて話もたびたび聞く。そんな折り2〜3万が安いか高いかは別にして、業者さんを決める前にキッチリ確認&相談してみよう!! 音のデータ、納品はかつてはCDRでの納品が多かったがだんだんとDDP納品が増えてきた。特にメジャーはほとんどDDP納品だ。ProTools上で細かい作業をして出来たオーディオファイル(マスター)を何処へ出しても恥ずかしく無いDDPデータにしてくれる業者さんは今のところ1社のみ(以下リンク参照)。(音のPre マスタリングも頼むならたいがいどこのマスタリング工房でもやってはくれるがDDP化のみってのはたぶんココだけ)しかも地獄耳で試聴、マスターに不具合が有れば連絡してくれるし、軽微な不具合ならその場で修正してくれる。費用は曲数にもよるがこっちも2〜3万円。マスタリングも立ち会い無しのお任せならDDP込みで10万くらい。や、安い。
SACDのオーサリングとかなら以下
ご質問、お仕事の依頼などはmu-@mu-s.comまでお願いします。 |
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