1bit Audio |
1bit Audio???音悪そう..... え?音がいい方の代表なの?? ビット:別名 binary digit:コンピュータが扱う情報の最小単位。2つの選択肢から1つを特定するのに必要な情報量が1ビット。一般に、nビットの情報量では2のn乗個までの選択肢からなる情報を表現することができる。.....って事は、たとえばCDで使ってるオーディオファイルAIFF(Audio Interchange File Format)44.1KHz16bitの16bitは2の16乗、つまり2x2x2x2x2x2x2x2x2x2x2x2x2x2x2x2=65,536、最近DVD-Audioとかで見るようになった24bitの場合は2の24乗=16,777,216の情報を表す事が出来るって事?!文字通り桁違いに(それも3桁も)違うんですね?!...って事は、8ビットより16ビット、16ビットより24ビットと言うようにビット数が高い方が音質が良いと思えるが、なぜ1ビットは音が良いのだろう? 一般的には「記録される解像度」として考えると一概にビットリゾリューションだけを上げれば良いのでは無く、ビットリゾリューションとサンプリング周波数をかけた数字が高い程、高解像度の記録が可能で、192K24ビットであれば、2.8M1bitよりも高解像度の記録が可能。ただし、ハイビットハイサンプリングのマルチビットだと処理が複雑になるため聴感上も192K24ビットが勝つとは限らない。...シンプルな1bitだから音が良いという訳でもなく、同じビットストリームスピードならシンプルな方が有利。1bitとは言え超高速でサンプリングすれば音が良いという事だろう。 SONY/フィリップス陣営のSACD (DSD) が1bitと言う事はあまり知られていないが、SACD (スーパーオーディオCD、まやはダイレクトストリームデジタル=DSD)は今やハイエンドの高品質オーディオの代表と言える存在だが、このフォーマットのサンプリング周波数は2.8MHzだ。 CDは4万4千100分の1秒毎に音をデジタル信号に変換して記録されている。一方SACD の場合、CDの64倍、280万2240分の1秒毎に音をデジタル信号に変換する。サンプリング定理を考えればサンプリング周波数の半分までの周波数しか記録出来ない訳なのでCDの場合は22KHzが上限、10歳までの子供のほとんどは17KHzまで聴こえる事を考えると22KHzが上限では低すぎるのではという論議もある。「1ビットは非常に高いサンプリング周波数なので再生周波数帯域が超高域まで伸びてるんでしょう?比較するには高い周波数を多く含んだシンバルとかがいいですよね?」などとよく言われる。そうなのかなぁ?まぁそれもあるとして...私はむしろ時間軸上の解像度がケタちがいに高いという点が音の良い原因だと思うんですケド......。 CDは1982年に登場、規格としては4半世紀前のものだが、1ビットの記録系は今尚、進歩し続けている。1ビットのコンシューマーの再生機がSACDプレーヤーだが、録音機はと言うと48CHのGenexGX9048、8CHのGenex GX9000、2CH(複数台シンクで最大512トラック可)のTASCAM DS-D98、同じく2CHのTASCAM DV-RA1000、シャープの8CH_ADA(Fostex2424をデータ記録部に使用、複数台シンクで最大128トラック可)などがSACDと同じ2.8MHzの1bit、KORGのMR1000はその倍のスピード、5.6MHz1bitのWSDフォーマットもサポートしている。 STUDER社の高品位なアナログテープレコーダー、ソニー3348デジタルマルチテープレコーダー等はほんのこないだまで業務用レコーディングスタジオの定番だったが、いまや主流は完全にProTools。ProToolsがまだ48KHzまでしか対応していなかった頃、安価なCPUベースで24bit96KHzのレコーディングが可能なシステムとしてNUENDOが登場し、ほんの一瞬脚光を浴びたが、ProToolsが192KHz24bitに対応した事で時代はハイビットハイサンプリングの時代に突入した。 そんな中、1ビットも遅ればせながら徐々に注目される存在になってきた。 コンシューマーマーケットでは圧縮オーディオ全盛、ipodがデファクトスタンダード、こんなんでいーんだろうか?確かに便利なので私も使っているipod、そのうち1ビットipodとか、出ないかなーと思う今日この頃でした。 尚、ここまで書いて来た事は、たぶん世界一たくさん1ビットで録音した経験のあるレコーディングエンジニア"mu-"の個人的な意見です。基本的に芸大卒の文科系です。異論が有る方、ゴメンナサイ。ココ、間違ってますよとかの意見、お送りください。 なお、1ビットやΔΣ変調に関してのマジメな技術的解説や論文、数式などは以下リンクをごらんください。 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』ΔΣ変調 1bit AMPを販売しているシャープの1bit解説ページ SONYの1ビット解説ページ 教えて!goo に掲載された質問「1ビットオーディオの原理と利点は?」 1bitの総本山、早稲田大学山崎研究室、服部さんの学位論文(pdf) ΔΣ変調の特徴:わかりやすい図と解説でΔΣ変調や1bitについて記述されている名古屋大学のΔΣ変調の部屋、解説ページ。 SONYの DSD制作に関わる場合、For Professionalページを参照。 技術的解説は載っていないが1ビットオーディオコンソーシアムのページ |
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